定家明月記私抄続編(堀田善衛)

定家明月記私抄続編。(堀田善衛

吾妻鏡によって。鎌倉幕府の日常を眺めていると。いかに武家による。国家統治の草創期であるとはいえ。これほどにも血生臭い。政府というものは、世界史にも稀なのではなかったか、と思われてくる。政権は、ほとんど連続テロというべき手段によって維持されている。フランス革命時のテロ期が、これに匹敵するか、とさえ思われるのである。」