2021-01-01から1年間の記事一覧

日本の絶景

旅の手帖MOOKの『プロフェッショナルが選んだ日本の絶景100』を読んだ。といってもdMagazineで見たのだけれど。 一位は富士山、二位は上高地、三位は東尋坊、四位は釧路湿原、五位は角島大橋、六位は称名の滝だった。日本三景では松島が86位に入ってい…

『笹の舟で海をわたる』

角田光代の『笹の舟で海をわたる』を読んだ。いつものように読み始めたら止められなくて最後まで一気に読んだ。気がついたら午前2時。 日本を代表する今の作家といえば村上春樹だろうが、ぼくは角田光代の方が好きだ。読んだ作品すべてというわけではないが…

王座戦

今日の王座挑戦手合いは虎丸王座が井山本因坊を破ってタイトルを守った。井山本因坊も好きだが、虎丸が無冠になるのは寂しいので、ここは虎丸王座を応援していた。 それにしても良い勝負だった。

俳句か川柳か

御座候 列の長さに 冬を知る 値上げ以来お得感が薄れたか御座候売り場の列が短く、時には消滅していた。しかし、寒くなったせいであろう。いつの間にか列が長くなっていた。 夏はあずきバーも販売して結構売れていたようだが。

アフガニスタン政権の崩壊

アフガニスタンの大統領が国外逃亡、政権が事実上崩壊。米軍抜きでは無理だろうと思ってはいたが、これほど急激とは予想外だった。 アメリカの中東への関与に疑問は多いが、対タリバンに関してはやむを得ないと考えていた。今後のアフガニスタンにおける女性…

堀田善衛『バルセロナにて』

「バルセロナ市は、1992年オリンピックのゲームを主催することになってい、市はその準備に大わらわである。けれども、誰も、半世紀前の、ヒトラーのそれに対抗しての、バルセロナ労働者オリンピックのことなど、私の知る限り、このバルセロナにあってさえ覚…

『方丈記私記』

堀田善衛『方丈記私記』(ちくま文庫、224ページ) 「この時代の兼実の玉葉日記、定家の明月記に、もっとも情熱を込めて書かれてあることは、世の移り変わりでも何でもありはしない。それは宮廷の、儀式、典礼、衣装、先例、故実、行列の順番、席次など、ま…

定家明月記私抄続編(堀田善衛)

定家明月記私抄続編。(堀田善衛) 「吾妻鏡によって。鎌倉幕府の日常を眺めていると。いかに武家による。国家統治の草創期であるとはいえ。これほどにも血生臭い。政府というものは、世界史にも稀なのではなかったか、と思われてくる。政権は、ほとんど連続…

堀田善衛『定家明月記私抄』

堀田善衛『定家明月記私抄』ちくま学芸文庫、68ページ「和歌とは何。それは、要するに、こたえる歌の意なのであり、それが原意である。つまり近、現代的な独立した一種の詩歌という意は原意には添っていないのである。それは常に応答、交換を期しているもの…

堀田善衛『バルセローナにて』

「問い自体が答えであるという事態は、人の世において、稀ではない。」 『バルセローナにて』には、「アンドリー村にて」、「グラナダにて」、「バルセローナにて」の3篇が収められている。この言葉は最後の「バルセローナにて」の中にある。

読後感:小林健一『米国の再エネルギー革命』

エネルギーや地球環境問題について人並みには憂慮しつつも、新聞、雑誌などの断片的情報に依存したままで本格的な研究書を読んだことがなかったので、本書は興味深く読んだ。 この4年間、トランプに関わるいろいろと不愉快なニュースを聞くたびに、このまま…

読後感:『ニューズウィーク』3月30日号

dMagazine で「NewsWeek」日本版の2021.3.30日号を読んだ。この雑誌、毎号日本の週刊誌よりも読んで感心する文章が多いが、この号は特に興味深い論説が多かった。なかんずく、レベッカ・オニオンの「ヘレン・ケラーにSNSが牙をむく」と、西村カリン…

井山勝利

魔王井山、挑戦者の河野臨を破って4勝1敗、本因坊戦に続いて棋聖戦も9連覇。それにしても強い。

棋聖戦挑戦手合い第一日目、第58手を井山が封じた。今のところ優劣は分からない。

雪舟と玉堂「

岡山県立美術館において開催中の『雪舟と玉堂-ふたりの里帰り』を見た。雪舟の山水画はさすがに見事。二人の作風の違いも面白い。しかし、ちょっと意外だったのは玉堂の子、春琴の作品。好みだった。江戸で結構人気の画家だったらしいから、我々素人好みな…

クリストファ・ワイリー『マインドハッキング』の読後感

SFの愛読者が本書を読むと、その多くはアイザック・アシモフの古典、『ファンデーション』のシリーズを思い出すだろう。 ただし、大きな違いがある。歴史心理学者(アシモフの用語。彼がこれを執筆した頃には心理学はまだ個人の真理を対象にした学問にとどま…

今日のNHK杯準決勝

井山と余正麒の対戦。黒番井山優勢で進行したが、途中で緩い手が出て、白番、一目半の勝利。 コロナ休場後の一時期の井山はまさに魔王の趣があったが、さすがに疲労がたまったのだろうか。 解説は趙治勲。この人、自由闊達で面白い。しかし、振り回される星…

マルクス・ガブリエル、中島隆博『全体主義の克服』の読後感

全体としてみれば、彼らの博識は驚異的だ。本書ではじめて知ったことは多い。しかしかなりの箇所においてやや極端に走りすぎているような印象も受けた。 本書を読んで特に驚いたこと ハイデガーとハーバーマスへの激しい批判。ハイデガーもハーバーマスも読…

マルクス・ガブリエル『新実存主義』の読後感

正直なところ難しかった。特に第1章、「新実存主義--自然主義の失敗のあとで人間の心をどう考えるか」は難解だった。 しかし本書は、ガブリエルの本論である第1章に加えて、「新実存主義」への4人の哲学者のコメントと、それに対するガブリエルの反論、す…

NHK杯、張栩=村川戦

12時半からNHK杯の張栩vs.村川大介を観戦。張栩優勢かと見ていたが最終局面で張栩のプロらしからぬミスが出て、村川9目半の勝利。